北海道苫小牧市の「ミートホープ」による偽牛ミンチ事件で内部告発が放置された問題で、告発した同社元役員が25日午前、同市にある農水省北海道農政事務所の出先機関を訪れ、これまでの対応に対して抗議した。同事務所は「その問題は、札幌の本所で対応する」と述べるにとどまった。
元役員は午前9時ごろ、同事務所を訪れ、「昨年春に告発に来た時は3、4分で帰された。ことの重大さがわかっているのか」などと訴えた。応対した課長ら2人は、最後まで明確な言葉を発しないままだった。
抗議の後、元役員は「対応はすべて逃げ。重大な問題なのに」「国民に迷惑をかけたのは、ミート社も農水省も同じだ」と批判した。
この問題をめぐっては、元役員は2度にわたって偽牛ミンチの現物を示し、調査を依頼したが、同事務所は受け取りを拒否。その1カ月半後に「具体的な疑義が特定できなかった」とする公文書を作成していたことがわかっている。
http://www.asahi.com/national/update/0625/TKY200706250183.html