2007年06月19日(火) 13時30分
モジラ幹部、アップルの「Safari」シェア拡大計画を批判(CNET Japan)
Mozillaの最高執行責任者(COO)であるJohn Lilly氏は、「Safari」の市場シェアを確立しようとするSteve Jobs氏の計画について、「時代遅れ」で「2社による市場の独占」であると指摘した。
この指摘の原因となったのは、Appleの最高経営責任者(CEO)であるJobs氏が先週行ったWorldwide Developers Conferenceにおける基調講演だ。同基調講演でAppleは、Safariブラウザの「Windows Vista」または「Windows XP」で稼働するバージョンを発表していた。
基調講演でJobs氏は、Appleがどのようにして市場シェアを拡大していくかを予測する部分で、1枚のスライドを提示した。そのスライドでは、Safariが市場のほぼ4分の1を独占すること、つまり、「Internet Explorer」以外のシェアはSafariが占めることが示されていた。
Lilly氏は、これが省略や簡略ではなく、Jobs氏が「Firefox」など小規模なブラウザを利用するユーザーを奪い、レドモンドを拠点とするMicrosoftとの2社複占状態を目指していることを示している、と考えている。
Lilly氏は
ブログ の中で、「この世界観は、(Appleの)構想を示している。それは、時代遅れで、企業支配的で、2社複占を狙っている。ウェブにとっては好ましくない。私はこの2社による複占状態にはならないと思うため、議論の余地があると私は思う」と記した。
Mozilla Foundation幹部である同氏は、ブラウザ市場を2社の企業で排他的に独占することは、「誤った行為」であり、エンドユーザーのためにはならず、また、この市場への参入や関与を損なうものであると述べた。