職員によるわいせつ事件が相次ぐNHKでは8日、橋本元一会長名で「これまでのNHKの信頼回復への取り組みを台無しにするだけでなく、NHKの放送そのものに対する信頼を大きく失墜させるものだと深刻に受け止めています。度重なる不祥事に、視聴者のみなさまには深く深くおわび申し上げます」とコメントを発表した。また、緊急対策として管理職を含む約1万1000人の全職員を対象に面談を実施するほか、懲戒処分の強化見直しを検討することも明らかにした。
NHK職員が強制わいせつや児童買春などの容疑で逮捕された事件は、今月だけで3件目。8日逮捕された今井洋介容疑者は00年に入局。「真剣10代しゃべり場」「一期一会キミにききたい!」などの若者向け番組を担当していた。勤務態度はまじめだったという。
会見した畠山博治理事は「コンプライアンス(法令順守)の意識が浸透していなかった。気のゆるみや慢心があったと思う」と謝罪。不祥事が相次ぐ原因については「今の段階ではわからない」と話した。全職員に対する面談では、コンプライアンス意識や不祥事に対する意見、NHKの現状などについて聞き取り、来週末までに役員に報告させる。
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