2007年06月08日(金) 12時01分
人口動態統計:自殺率、最悪を更新 がん死亡率も 出生率は最下位−−昨年 /秋田(毎日新聞)
06年の秋田県の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)が前年比3・6ポイント増加の42・7(全国平均23・7)で12年連続ワースト1になったことが06年人口動態統計(厚生労働省調査、速報値)で明らかになった。全国唯一の40台で、2位岩手を8・5ポイント上回った。自殺者数も482人で、前年に比べ35人増えた。がんの死亡率(人口10万人当たりのがん死亡数)は同4・9ポイント増の342・7人で10年連続全国1位だった。
出生率(人口1000人当たりの出生者数)は、過去最低だった前年を0・1ポイント上回る6・8(全国平均8・7)で12年ぶりに増加したものの、12年連続で全国最下位となった。出生者数から死者数を引いた自然増加数は前年比467人減のマイナス5831人。自然増加率(人口1000人当たりの自然増加数)は前年を0・5ポイント下回るマイナス5・2(全国平均0・1)と11年連続全国最下位で、人口減少に歯止めがかからない現状が鮮明になった。
06年の出生数は前年比29人増の7726人。1人の女性が一生に産む子供の数を示す合計特殊出生率は昨年と同じ1・34(全国平均1・32)で全国30位。一方、乳児死亡数は前年比4人増の21人。乳児死亡率(出生数1000人当たりの乳児死亡数)も同0・5ポイント増の2・7(全国平均2・6)で全国16位だった。
死亡者数は前年比496人増の1万3557人。死亡率(人口1000人当たりの死亡者数)は同0・6ポイント増の12・0(全国平均8・6)で2年ぶりにワースト1となった。死因は(1)がん3873人(前年比16人増)(2)心疾患2000人(同23人増)(3)脳血管疾患1928人(同86人増)の順だった。
各指数の計算には、総務省推計の県人口113万人(06年10月1日現在)を使用した。
自殺率ワースト1を更新したことについて、自殺予防を担当する県健康推進課は「残念な結果だが、自殺抑止の効果があった市町村のモデル事業を全県に広めるなど支援を強化したい」としている。【馬場直子】
6月8日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070608-00000070-mailo-l05