植物染料「ヘナ」を配合している白髪染め商品で、皮膚炎などの原因となる化学物質を含み、医薬部外品としての承認を受ける必要があるにもかかわらず、未承認で販売されている商品のあることが6日、国民生活センターの商品テストで分かった。
同センターは「薬事法に抵触する商品」として、業界団体に販売中止を、厚生労働省に指導の徹底を要望した。
同センターは今年1〜4月、「ヘナ配合の白髪染めを使ったところ、頭に湿疹(しっしん)やかゆみが出た」という消費者からの相談を受け、「ケミカルヘナ」「真っ黒に染まる」などと表示されているヘナ配合の白髪染め商品7銘柄を調べた。
その結果、すべてに、パラフェニレンジアミンという酸化染料が含まれ、薬事法上、医薬部外品としての承認を受けなければならないものだった。
また、パラフェニレンジアミンは、かゆみや湿疹などのアレルギー症状を引き起こす可能性のあるにもかかわらず、成分表示のあるものは1銘柄だけだった。
ヘナ配合の白髪染めは、「髪や肌を傷めない自然染料」として、女性を中心に人気の商品。同センターは「アレルギーが気になる人は、『ケミカル』『化学染料を含む』などの表示があるヘナ商品は使わない方がよい」と注意を促している。