2007年06月05日(火) 14時00分
和歌山市:消費生活センター開設、延期 相談員の応募たった1人 /和歌山(毎日新聞)
◇人材確保、めど立たず
全国の県庁所在市で唯一、消費生活相談の窓口がない和歌山市が今月から「消費生活センター」を開設しようとしたところ、相談員が1人しか集まらず、先延ばしとなっている。市は「何とか早く人材を集めて早期に開設したい」としているが、必要な人員を確保できるかどうかは不透明で、頭を悩ませている。【久保聡】
県と市によると、都道府県以外が運営する消費生活センターがないのは全国で和歌山県のみ。さらに、県庁所在市で消費生活相談員を配置していないのも和歌山市だけだった。
県のセンターへの相談は、半数が和歌山市民。市は今年度、非常勤職員して相談員2人を採用して県のセンターに派遣する予定だったが、県の要請や市の考えもあり、2人を市役所庁舎内に配置し、今月1日の予定で市独自のセンターを開設する方針に変えた。
市は先月、広報紙で消費生活相談員の資格を持った市民を募集したが、応募があったのは女性1人だけ。非常勤職員として採用したが「1人では対応仕切れない。相談には取り組むが、数が多くなると無理」と判断し、センターの開設を見送った。この1人だけだが、相談員が配置されていることも市民には周知していない。
消費生活センターは、悪徳商法やクーリングオフなどの消費生活にかかわる相談・啓発を行う。県のセンターには06年度、計7974件の相談が寄せられ、51%が和歌山市民からの相談。和歌山市の山本牧・市民生活部長は「何としてでも相談員を確保し、早急にセンターの開設につなげたい」と話している。
6月5日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070605-00000154-mailo-l30