介護していた84歳の女性が認知症だったことにつけ込み、預金約1億円をだまし取ったなどとして、準詐欺と窃盗の罪に問われた岩手県花巻市矢沢、元ホームヘルパー小原さつ子被告(55)の判決が4日、盛岡地裁であった。
杉山慎治裁判長は「信頼関係を逆手にとった犯行で、ヘルパー全体の信頼を傷つけた」として、懲役7年(求刑・懲役10年)を言い渡した。
判決によると、小原被告は2004年5月と6月の2回、女性が口座を開設している銀行本店に一緒に行き、定期預金を解約させ、小原被告の銀行口座に計約5500万円を振り込ませた。また、同年5〜12月の間に47回にわたって、女性のキャッシュカードで現金自動預け払い機(ATM)から計4900万円を引き出した。
女性は2005年5月、死亡した。