捜査員の間で「関東の麻薬王」と呼ばれていた男が、東京や大阪の暴力団などに大量の覚せい剤を売りさばいたとして、大阪府警に麻薬特例法違反などの疑いで逮捕されていたことがわかった。府警は通信傍受法に基づいて、覚せい剤の密売人らの携帯電話を傍受するなどして、男を特定したという。
男は東京都荒川区、貿易会社社長の早川道彦容疑者(59)。大阪市西成区の密売人らに覚せい剤1キロを約650万円で販売したとして、今年2月に覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕、起訴された。その後の捜査で、昨年3月〜同12月、東京都内の高級ホテルなどで元暴力団幹部らに覚せい剤計約6キロを約9000万円で譲渡した疑いが強まり、先月30日、麻薬特例法違反容疑で再逮捕された。
薬物対策課によると、早川容疑者は、暴力団関係者の間でキロ単位で覚せい剤を売りさばく全国有数の「元卸業者」として知られ、中国・香港の密輸組織と取引していたという。調べに対し「03年末ごろから覚せい剤計約25キロを売り、約1億700万円をもうけた」と供述しているという。
http://www.asahi.com/national/update/0601/OSK200706010073.html