2007年05月31日(木) 11時47分
<年金2法案>与党、衆院本会議で採決強行へ 野党徹底抗戦(毎日新聞)
社会保険庁改革関連法案と年金時効停止特別措置法案の衆院通過をめぐり31日午前、与野党の激しい対立が続いた。与党は午後の衆院本会議で2法案の採決に踏み切る方針。これに対し、民主、社民、国民新の野党3党は柳沢伯夫厚生労働相の不信任決議案の提出などで徹底抗戦する構えだが、2法案は与党の賛成多数で可決し、参院に送られる見通しだ。
野党3党は正午の衆院議院運営委員会で、本会議での2法案採決が決まったことを受け、逢沢一郎議運委員長の解任決議案を提出した。本会議は予定より1時間半遅れて午後2時半開会となる。これに先立つ野党3党の国対委員長会談では、逢沢氏に加えて柳沢厚労相、桜田義孝厚生労働委員長の不信任・解任決議案を提出することを確認。共産党も賛成する。
一方、与党は不信任決議案などを否決した上で、予定通り2法案の本会議採決に踏み切る方針だ。自民党の二階俊博国対委員長は31日朝、国会内で民主党の高木義明国対委員長を訪ねて採決に協力を求めたが、高木氏は「採決ではなく審議を続けるべきだ」と拒否。二階氏はその後に記者会見し、「(不信任・解任決議案は)正々堂々と否決して前に進みたい」と語った。
衆院厚労委は同日午前、前日の特措法案の強行採決について、異例の「採決確認」を行う予定だったが、野党側の反発で採決をしないまま散会した。河野洋平議長が30日夜、与野党に「国民に分かりやすい採決」を求めたのを受け、与党は31日午前9時半から委員会を開会したが、民主党など野党議員が委員会室に詰めかけ「強行採決は無効」などと連呼。与党も採決を断念するなど、混乱が深まっている。
社保庁改革関連法案は、2010年に社保庁を廃止し、新組織「日本年金機構」に移行するのが柱。特措法案は、年金受給者の請求権の5年の時効を撤廃して支給額を全額補償する内容。【野口武則、山田夢留】
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