政府の物価安定政策会議の総会が31日開かれ、申請のあった東京地区(23区と武蔵野市、三鷹市)のタクシー運賃の値上げについて慎重な意見が相次いだ。
同会議での議論は4月19日に続いて2度目で、公共料金の値上げに関して複数回開かれるのは初めてだ。
タクシー業界が「運転手の給料を上げるために値上げが必要だ」と説明。これに対し、委員からは「労働条件改善に本当につながるのか疑問だ」「台数が減らない限り、数年後に同じ問題が繰り返される」など業界の体質改善を求める複数の意見が出た。一方で、値上げに理解を示す委員もいた。
申請は現在の初乗り660円の上限を750〜810円に平均18・7%値上げするというもの。