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2007年05月18日(金) 03時07分

<緑資源談合>担当理事ら来週逮捕へ 東京地検特捜部毎日新聞

 農林水産省所管の独立行政法人・緑資源機構の官製談合事件で、東京地検特捜部は来週、公正取引委員会からの告発を受けて、同機構の森林業務担当理事(59)らを独占禁止法違反容疑で逮捕する方針を固めた模様だ。理事は、林野庁や機構OBの天下り先となっている業者を優遇する形で、受注先の割り振りを主導したとされる。特捜部は、多額の業務を受注した公益法人や民間業者の担当者についても立件するとみられる。
 特捜部は既に、公取委が押収した資料の貸し出しを受け、談合の証拠となる書類を精査。同時に、同機構の地方機関の発注担当者や受注側の公益法人、民間業者から任意の事情聴取を進めている。また、大型連休明けからは担当検事の数を増員して捜査体制を拡充し、詰めの捜査をしている模様だ。
 この事件では、昨年10月、公取委が同機構や受注側の一斉立ち入り検査を実施。官製談合の証拠となるメモが見つかったことから、公取委は、行政調査から検察庁への告発を視野に入れた犯則調査に移行し、4月に家宅捜索に踏み切った。
 関係者によると、同機構では、全国8カ所にある出先機関の地方建設部課長が毎年、過去の受注実績などを踏まえ、林道整備などの調査・設計業務を割り振る「配分表」を作成。機構本部の課長らが集約し、森林業務担当理事の了承を得て受注業者を最終決定する段取りで、官製談合を繰り返していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070518-00000010-mai-soci