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2007年05月15日(火) 08時01分

「ケタミン」で2億円荒稼ぎ…麻薬バー摘発スポーツ報知

 幻覚作用のある「ケタミン」や、覚せい剤を密売目的で所持したとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は14日までに麻薬取締法違反(所持)の疑いな新宿歌舞伎町どで貿易会社社長の梁京英容疑者(46)=大麻取締法違反罪で起訴=ら中国人の男女2人を逮捕していたことが、分かった。梁容疑者らは新宿・歌舞伎町の「会員制スナック」を隠れみのにホストや外国人向けに違法薬物を売りさばいていた。

 違法薬物の新たな販売方法が明らかになった。警視庁が逮捕したのは、中国人で貿易会社社長の梁容疑者ら男女2人。新宿・歌舞伎町の雑居ビルに会員制スナック「Gold Finger」を構え、飲食店の許可を得て営業し、外国人やホストを相手に違法薬物を売りさばいていた。

 捜査隊は、店からケタミンや覚せい剤2・6キロを押収。2004年から今年3月までにケタミン約8キロと合成麻薬MDMA約3万3000錠を販売し、梁容疑と店長が共謀したと見ている。

 新宿付近で営業するホストらの間でこの店は、バーとしてよりも「違法薬物販売店」として有名だった。店内は狭く白熱灯がともり、カウンター席数席とカラオケセットが置かれていた。従業員の姿はなく「おしぼり、大丈夫です! 店長」とのメモ書きが店のドアに張られていた。酒はほとんど売らず“本業”で荒稼ぎしていた模様で約2億1000万円もの売り上げがあったと見られる。「後かたづけに来た」という中国人女性は「何も知らないヨ。警察はいい加減ヨ。大家さんに怒られたヨ」と動揺した。

 ケタミンは「カット」「K」と呼ばれ、幻覚作用を引き起こす。「臨死体験ができる」「ハイになれる」と言われ、若者の間で広まっていた。覚せい剤よりも安価の1袋約1万円で取引され、今年1月から取締対象となった。

 ◆ケタミン 麻酔薬のひとつで即効性の抗うつ作用を持つ。近年不正に密輸入され、若者の間で一種の臨死体験様作用が得られる、悪夢を引き起こすと言われる。合成麻薬MDMAなどと一緒に注射や鼻孔から摂取するのが一般。今年1月から取り締まりの対象となっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070515-00000079-sph-soci