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2007年04月26日(木) 00時00分

会員数100万人を目指す、携帯SNSの先駆け読売新聞

 携帯電話を使ったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス=モバイルSNS)の人気が高まっている。大手の一つ、Gocco(ゴッコ)を運営するGocco株式会社の宇井昭如代表取締役に、モバイルSNSの特徴や将来像を聞いた。

リラックスした状態で使われるモバイルSNS

宇井 昭如  うい・あきゆき
Gocco代表取締役
 1966年北海道生まれ。90年北海道大学理学部中退、リクルート入社。情報誌制作システム開発、フリーペーパー事業開発などを担当。2005年インデックス入社、ソリューション事業局長を経て2006年3月Gocco代表取締役に就任。
—— モバイルSNSが伸びているそうですね。

宇井 はい。携帯キャリアーの公式メニューに入るなど、認知度を高めています。始まりは2004年ごろで、その年の12月にサービスを開始したGoccoは、業界の先駆けといえます。スタート以来、会員数はなだらかに増え続けて、現在は約39万人。伸び方は当初と変わっていません。

 モバイル系のサイトは、一般に利用者の年齢層が低いのが特徴です。その中にあって、SNSは年齢層が高い。といっても、利用者の40%強は10代で、38%が20歳代、30歳以上が21%。パソコンのサイトと比べれば圧倒的に若いのですが。

—— モバイルSNSは、パソコンのSNSと違うのですか?

宇井 ええ、書かれる内容が全く違います。パソコンの場合は「人に読ませる考え」を日記などに書き込む人が多いようです。これは、画面サイズが大きく、机に向かって書くからだと思います。一方、モバイルでは、感情が端的に表れているものが多い。たぶん、寝る前に布団に入って、天井を見ながら……といったリラックスした状態で書かれるからでしょう。

 パソコンのSNSはビジネスの場でも使われています。でも、モバイルSNSはもっぱらパーソナルな方向で進んでいくと見ています。パソコンとモバイルで住み分けられるのだと思います。

—— ひぼう中傷などの書き込みはないのですか?

宇井 ログイン時に携帯電話の個体認識番号を送る必要があるためか、モバイルSNSは、意外と荒れません。ただし、わいせつな内容や個人情報の露出に対しては、厳密に対処する必要があります。

 Goccoでは、書き込み後24時間以内に、すべてを人力でチェックする体制を取っています。わいせつな書き込みは即刻削除、個人情報を露出させた会員は即座に退会としています。今まで大きな問題になったことはありません。

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20070426nt01.htm