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2007年04月25日(水) 14時37分

加ト吉の循環取引、名古屋の鉄鋼商社が関与…外部調査委読売新聞

 冷凍食品大手「加ト吉」(本社・香川県観音寺市)グループが「循環取引」を繰り返し、総額984億円の連結売上高を水増ししていた問題で、東京支社の循環取引に関与した取引先2社のうち1社は、名古屋証券取引所1部上場の鉄鋼商社「岡谷鋼機」(本社・名古屋市)だったことが、加ト吉が設置した弁護士らによる外部調査委員会の調査でわかった。

 取引総額は248億円に上り、岡谷鋼機についても売上高水増しの疑いが浮上、証券取引法に抵触する恐れもある。一連の循環取引で、加ト吉以外の上場企業の関与が明らかになったのは初めて。

 加ト吉によると、東京支社の東京特販部は伝票上、岡谷鋼機から冷凍食品などを購入し、都内の冷凍食品販売会社に販売。その同じ商品が岡谷鋼機に転売され、3社間を一巡していた。

 売買による商品の名義変更は、岡谷鋼機と冷凍食品販売会社間だけで行われていた。東京特販部は、売買時に契約書や伝票を作らず、支社が1か月ごとに一括して伝票処理しており、外部調査委から「異例な取引形態」と指摘された。

 岡谷鋼機は1937年設立。07年2月期連結決算の売上高は8433億円で、税引き後利益は93億円だった。上場企業の場合、売上高の粉飾など有価証券報告書への虚偽記載は、証券取引法で禁止されている。

 岡谷鋼機企画部の話「取引の有無を含めコメントできない」

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070425i405.htm?from=main4