トヨタ自動車が24日発表した今年1〜3月の世界全体の累計販売台数(速報)は、ダイハツ工業と日野自動車を含めたグループ全体で、前年同期比9・2%増の234万8000台と過去最高を更新し、米ゼネラル・モーターズ(GM)の226万台を抜いた。
3か月間の“瞬間風速”ながらも、1937年に前身のトヨタ自動車工業が設立されて以来、初めて世界トップとなった。
トヨタは、小型車の「カローラ」や「ヤリス(日本名ヴィッツ)」、セダンの「カムリ」など世界戦略を支える主力車が好調で、北米、欧州、アジアの各市場で順調に販売を伸ばした。燃料価格の高止まりや、地球温暖化への関心の高まりを背景に、燃費の良さなどが評価された。
一方、GMは中国を中心とするアジアなどで大きく販売を伸ばしたものの、足元の北米市場での販売回復が思うように進まなかったことから、3%の販売増にとどまり、逆転を許した。
トヨタは07年に世界全体で934万台を販売する計画を公表し、年間でGMを抜いて世界一になることがほぼ確実視されているが、早くも勢いの差が明らかになった。