インターネットの競売サイトに電化製品を出品し、落札者約70人から計約600万円を集めたが商品を発送しなかったとして、詐欺罪に問われた無職の女(37)=神戸市中央区=に神戸地裁は23日、無罪判決(求刑懲役5年)を言い渡した。
佐野哲生裁判官は「被告は当時、赤字額を認識しておらず、ほかの仕事の収益で赤字を補てんし、商品を仕入れて発送できると考えていた。商品を発送できないと知りながらあえて出品した、と判断するには合理的疑いが残る」と指摘した。
女は「自転車操業的だったが、商品は発送するつもりだった」と無罪を主張。検察側は「被害は900人以上、計5000万円以上に及ぶとみられる」と指摘していた。
判決によると、川内被告は2004年11—12月、ヤフー・オークションにデジタルカメラなどを出品。計約600万円を口座に入金させたが、商品を送らなかった。
ZAKZAK 2007/04/24