愛知県警春日井署地域課の男性警部補(57)が、愛知署刑事課に勤務していた当時に作成した捜査関係書類が、ネット上に流出していたことが分かった。ファイル交換ソフト「ウィニー」の使用で暴露ウイルスに感染したとみられる。犯歴照会で得た前科情報や被害届など、少なくとも5人分の個人情報が含まれているといい、県警は流出の経緯を調べている。
県警監察官室などによると、流出した捜査関係書類は十数件。うち1件は犯歴の照会書と回答書で、対象となった男性の住所や職業、前科などが記されている。また、ほかの1件は恐喝事件の被害届で、被害者の氏名と住所、職業、年齢のほか、容疑者の氏名や被害状況などが書かれていた。いずれも03年ごろ作成されたとみられる。
ファイルの履歴などから、ネットへの流出は05年8月以降とみられる。警部補は愛知署で仕事に使っていた私物パソコンを04年夏ごろ、息子(23)に譲った。息子がパソコンにウィニーを導入したという。警部補はパソコンを渡す際、捜査関係データを消去したつもりだったという。
警察庁が20日、流出を確認し、県警に連絡した。
同県警では05年6月、東海署の巡査が私物パソコンでウィニーを利用、6人分の個人情報を含む供述調書など7件の捜査書類を流出させたとして、戒告処分を受けた。
http://www.asahi.com/national/update/0423/NGY200704230001.html