2007年04月20日(金) 14時22分
<発砲>住宅街に銃声、住民震撼…相模原と町田で発射(毎日新聞)
白昼の住宅街に銃声が鳴り響いた。20日、東京都町田市と神奈川県相模原市の境界で発生した発砲事件。男は町田市のアパートに立てこもり、外に向けて拳銃を発射する。長崎市の伊藤一長市長(当時61歳)が凶弾に倒れてから、わずか3日後の事件は、日本に銃社会が広がっている姿をまざまざと見せつけた。「静かな町なのに、こんなことが起こるなんて」。住民は震えた。
銃声は二つの場所で鳴り響いた。まず午前11時30分ごろ、相模原市上鶴間本町3の専門学校のすぐそばにあるコンビニエンスストア付近で数発。JR町田駅(町田市)から南西に約200メートルしか離れていない。すぐそばには商店街が立ち並ぶ。第2の事件は約30分後、コンビニエンスストアから南東に約750メートル離れた町田市原町田1で起こった。男は公園のすぐそばの、住宅街にあるアパートの一室に立てこもる。周囲にはパトカーが集まり、捜査員が男を説得する。「パンパンと10発ほど銃声が聞こえた」。近所の住人はそう語った。
現場近くでは、92年7月にも警察官を殺害した男が民家に立てこもる事件が起きている。
立てこもり現場に近い相模原市立谷口(やぐち)小学校(児童419人)は事件発生時、4時間目の途中だった。教職員が手分けして門を閉め、校舎内を全部施錠して児童を教室内に待機させた。職員が校舎内を巡回して警戒しているという。
金森1丁目アパート10号棟4階に住む無職、椎名忠道さん(72)は「テレビのニュースに自宅の団地が映り、びっくりした。外にはパトカーが集まり、防弾チョッキを着た警察官がたくさん見える。犯人がまだ見つからず、怖い。8年間ここに住むがこんな騒ぎは初めてだ」と話した。
町田市原町田1の無職、矢羽田義之さん(75)は「正午すぎから約10分おきに銃声のような音が3発聞こえた。午後0時半ごろには、警察官が6人ぐらい『庭を貸してほしい』とやってきて、『外出をしないでください』と注意を受けた。50年ぐらいここに住んでいるが、まさかこんなことが起こるとは」と驚いた様子で話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070420-00000059-mai-soci