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2007年04月20日(金) 14時40分

「近未来通信」詐欺事件で石井社長に逮捕状、国際手配へ読売新聞

 IP電話事業への投資名目で300億円以上を集めた「近未来通信」(昨年12月破産)を巡る詐欺事件で、同社の石井優社長(50)が通信料収入を得る見込みがないまま、利用実態のない旧式の通信用サーバーを顧客に販売するよう指示していた疑いが強まり、警視庁捜査2課は20日、詐欺容疑で逮捕状を取った。

 石井社長は昨年11月に出国、中国に一時滞在していたことが確認されており、同課は近く国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する。2000人を超す投資家を巻き込んだ巨額詐欺事件は、大きな節目を迎える。

 逮捕状の直接の容疑は、昨年4月、投資家の女性1人から約2000万円をだまし取った疑い。

 同課は昨年12月、東京都中央区の近未来通信本社などを捜索。押収した通信用サーバーの分析などから、大半のサーバーが回線すらつながっていなかったうえ、同社は遅くとも2002年末ごろには、処理能力の高い新式サーバーに切り替えていたのに、投資家には利用される見込みのない旧式サーバーを売りつけ、1人あたり1100万円以上の資金を受け取っていたことが判明した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070420ic04.htm