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2007年04月20日(金) 10時06分

容疑者所属暴力団 解散直後に再結成 事件関与? 不審車両目撃証言も西日本新聞

 長崎市長射殺事件で、逮捕された城尾哲弥容疑者(59)の所属する指定暴力団山口組系水心会(長崎市)が、事件発生の翌日、組の解散届を長崎県警に提出しながら、名称を変えて再結成の動きを見せていることが19日、分かった。選挙運動中の市長を背後から銃撃するという前代未聞の犯行に市民の憤りが高まる中、県警捜査本部は地元暴力団が組織温存を狙った「偽装解散」の可能性もあるとみて調べている。

 また、捜査本部は、事件当時、現場近くに水心会関係者の車両に似た車が止まっていたとの目撃証言もあり、同会トップの会長や、城尾容疑者の運転手役とみられる組員からも事情聴取。組織的関与がなかったか調べている。城尾容疑者は、動機など核心的な部分については「黙秘します」などと話しているという。

 関係者によると、水心会の会長が事件翌日の18日、県警本部を訪ね「会員(城尾容疑者)の責任を取り、解散するとともに引退する」との解散届を提出した。

 しかし、会長代行だった城尾容疑者に次ぐ幹部が中心となり、名前を変えて組織の再結成を計画。山口組総本部(神戸市)と連絡を取りながら、福岡市にある山口組系組織の傘下となる方向で準備。解散前にいた数十人の構成員らの大半が、新たな組織に移る動きを見せているという。

 一方、城尾容疑者は17日夜、長崎市の選挙事務所前で伊藤一長市長を背後から銃撃した際、計28発の実弾を用意していたことが判明。捜査本部は19日午後、容疑を殺人と銃刀法違反容疑などに切り替えて送検した。

=2007/04/20付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070420-00000017-nnp-soci