奈良県警生駒署が、1999年から2000年にかけて起きたとされる詐欺事件で、容疑者とみられる男の所在照会など必要な捜査を怠り、被害届12件のうち11件で詐欺罪の公訴時効(7年)が成立していたことが19日、分かった。
今年3月に未解決事件の洗い直しをした際、男が別の事件で服役していることを確認、残る1件について4月に詐欺容疑で逮捕したという。
同署によると、男は奈良県大和高田市本郷町、無職(60)。調べでは、奈良市の不動産業経営の男性に架空の土地取引を持ち掛け、1999年から2000年にかけ、12回にわたり、一時金名目で計約2160万円をだまし取ったとされる。
男の所在が分からなくなり、男性は01年に被害届を出した。ところが、生駒署は所在確認をせず、男が04年に別の詐欺事件で大阪府警に逮捕され、服役したことに気付かなかったという。
ZAKZAK 2007/04/19