世界最多のイスラム教信者を抱えるインドネシアで、イスラム教の聖典コーランを読んだり聞いたりできる携帯用電子機器が昨年末から続々販売されている。今月にも充電機能付きの小型新機種が登場、「普及の早さは電子辞書以上」(販売員)という。
電子版コーランは、ボタン操作でコーランの内容がアラビア語の音声で再現されるほか、液晶上の文字はアラビア語だけでなく、英語やフランス語など外国語の翻訳表示も選択できる。
世界のどこにいてもサウジアラビアの聖地メッカの方角を調べられるコンパス機能のほか、1日5回、礼拝の時間を呼び掛ける「アザーン」の音声を自動再現できる機能を内蔵した機種もある。
インドネシアの首都ジャカルタ中心部にあるイスラム教関連商品の販売店では、昨年9月のラマダン(断食月)入り前に初めて販売を開始。4月中旬現在、11機種が並び、価格帯は60万−140万ルピア(約8000−1万8000円)。
各機種とも宗教省の許可を得ており、販売員のアンディ・マリョノさん(25)によると、中東でも販売されているが「インドネシアでは通勤時間や旅行中にヘッドホンで聴いて記憶したり、学習する人が多いようだ」と話している。(共同)
ZAKZAK 2007/04/19