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2007年04月14日(土) 08時12分

「1センチ105万円で身長伸ばす」効果なかったと提訴朝日新聞

 「遠心力で身長が伸びる。1センチ当たり105万円」。そんな説明を信じて身長を3センチ伸ばす施術を受けたのに効果がなかったなどとして、愛知県内の20代の女性が13日までに、整体施設を営むコジマ身長伸ばしセンター(旧ケイピーシー、本社・東京)を相手取り、施術料の返還など345万円の支払いを求める訴訟を名古屋地裁に起こした。

 同社は「機械に手足を固定して回転すれば、骨が伸びて身長も伸びる」などと宣伝。年間4億円を売り上げていた。これに対し公正取引委員会は今年2月、合理的な根拠を示していないとして景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出している。

 訴状によると女性は、同社代表取締役の院長から直接説明を受けて06年7月末に身長が3センチ伸びる施術を契約。東京・銀座の本院で7〜11月に月1回、機械に乗って施術を受けたが、効果はなかった。

 同社は最初の施術の前後に撮影したエックス線写真を示し「下腿(かたい)骨が3センチ余伸びた」と説明していたという。女性側は「医学的に荒唐無稽(こうとうむけい)」「誤信させるため、画像の倍率を操作した疑いがある」とし、「公序良俗に反した契約は無効」と訴えている。

 提訴に対し同社は「裁判で争うのでコメントできない」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0414/NGY200704130002.html