「黒木香」の芸名でアダルトビデオに出演し、1994年に引退した40歳代の女性が、雑誌で近況を報じられてプライバシーを侵害されたなどとして、発行元の小学館などに計2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であった。
滝沢泉裁判長は、「引退したタレントの私生活を興味本位に暴露したもので、引退から8年以上が経過し、一般市民として生活している女性にとって、我慢できる限度を超えており、違法」として、小学館側に計170万円の支払いを命じた。
原告代理人は、引退した芸能人の近況を報じた記事でプライバシー侵害を認めた判決は異例としている。
問題となったのは、「女性セブン」(2002年1月17日・24日合併号)と「週刊ポスト」(04年1月1日・9日合併号)の記事。「消えたあの人大追跡」などのタイトルで、女性の近況に関する記事や隠し撮り写真などを掲載した。
小学館広報室の話「判決を精査して対応を決めたい」