飲料各社は、紙パック入り果汁100%のオレンジジュースやグレープフルーツジュースを5月から1割程度値上げする。米フロリダのオレンジ産地がハリケーン被害を受けるなど、濃縮果汁の世界的な供給不足で原料価格が高騰しているためだ。「バイオ燃料需要の増大で、ブラジルのオレンジ畑がサトウキビに転作されている」(森永乳業)との指摘もある。
最大手キリン・トロピカーナは11日、「トロピカーナホームメイドスタイル」のオレンジジュースなど9品目を、5月から値上げすると発表した。1リットル入りの税抜き希望小売価格を24円引き上げて284円に、500ミリリットル入りは同13円高い143円にする。上位品の「トロピカーナピュアプレミアム」の2品目は、70円(約18%)高い450円にする。
「サンキスト」ブランドの森永乳業も5月から1割値上げする。1リットル入りは同20円高い220円、500ミリリットル入りは同10円高い110円になる。同社は「06年の原料価格は04年より11%高くなった。高騰は今後も続く」とみる。
「ミニッツメイド」ブランドの明治乳業、「農協果汁」の日本ミルクコミュニティも値上げを検討している。
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