ニッポン放送株を巡るインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪に問われた村上ファンド元代表の村上世彰(よしあき)被告(47)の公判が11日、東京地裁で開かれ、被告人質問が行われた。
村上被告は、昨年6月の逮捕直前の記者会見などで罪を一部認めたことについて、「ウソをつきました」「逮捕者を増やさないためでした」などと述べた。
村上被告は逮捕前の会見で、「ライブドア側から『ニッポン放送の経営権取得できたらいいですね。僕らもいっぱいお金を準備する』という話があった」などと述べていた。
被告人質問で、検察側から、「多くの日本国民が聞いている。『いっぱいお金を準備する』と聞いたのではないか」と追及された村上被告は、「会見では分かりやすいストーリーが良いと思った」と釈明。さらに、逮捕直後の拘置尋問で、裁判官にも「インサイダー取引に当たると思っていた」と認めていたと指摘されると、「生まれて初めて手錠をはめられて動転していたため、ウソをついた」と述べた。