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2007年04月06日(金) 06時53分

中坊氏、弁護士再登録を申請 自主廃業から1年4カ月朝日新聞

 日本弁護士連合会(日弁連)元会長で、05年11月に住宅金融債権管理機構(現・整理回収機構)社長当時の不適切な債権回収問題で弁護士を廃業した中坊公平氏(77)が先月、大阪弁護士会に入会申込書を提出したことがわかった。中坊氏は債権回収問題をめぐって刑事告発されたが、弁護士廃業を表明したことなどから不起訴(起訴猶予)となった。同会は弁護士再登録の妥当性を検討し、入会の可否を決める。

 中坊氏は刑事告発を受けての捜査が続いていた03年10月に記者会見し、「責任を取って断腸の思いで弁護士資格の返上を決意した」と表明。1週間後、反省の態度を示したことなどを理由に起訴猶予処分が決まった。それだけに、廃業から約1年4カ月での登録請求は、議論を呼びそうだ。

 関係者によると、中坊氏は3月22日、同会に入会申込書と弁護士登録請求書を提出した。同会は近く弁護士60人の「常議員会」で協議し、再登録は問題ないと判断すれば、日弁連が登録について審査する。

 中坊氏は住管機構社長だった98年、堺市の土地の売却価格を伏せて債権者に抵当権を外させ、不正な利益を得たとして02年に東京地検に詐欺容疑で告発された。捜査した同地検特捜部は、弁護士廃業を表明したことや、個人的な利得がなかったことなどを重視し、起訴猶予処分とした。

 03年3月には大阪弁護士会に懲戒請求が出されたが、同会は「請求期間を過ぎた」として04年10月に却下。日弁連は05年11月、「登録取消届」などを出していた中坊氏の弁護士登録を抹消した。

 弁護士法では、弁護士会から「除名処分」を受けた弁護士は3年間、再登録できないと定めるなど、懲戒処分経験者に対しては一定の条件を付けている。しかし、自ら廃業した弁護士の再登録には制限を設けていない。

 中坊氏は57年、大阪弁護士会に入会。森永ヒ素ミルク中毒事件の被害者弁護団長や香川・豊島の産業廃棄物不法投棄問題の住民側弁護団長に就くなど「社会派弁護士」として活躍。90〜92年に日弁連会長、その後は政府の司法制度改革審議会委員や、警察刷新会議メンバーを歴任した。

 中坊公平法律事務所の話 個人的なことなので中坊氏に取り次げない。

http://www.asahi.com/national/update/0406/OSK200704050092.html