焼き物の表面に無数のヒビが入った陶磁器を集めた「ひびやき—陶器と磁器のはざま」展が、有田町の県立九州陶磁文化館で開かれている=写真。17世紀後半から幕末・明治にかけて有田を中心に生産された69点を展示。4月8日まで。無料。月曜休館。
有田では17世紀後半、陶器質の素地(き・じ)に白の化粧土をかけて染め付けを施す「陶胎染め付け」が作られた。素地と化粧土の収縮率の違いから、透明釉(ゆう)をかけて本焼きすると釉にヒビが入る。磁器より柔らかい雰囲気があるため、茶の湯の道具に愛用された。
江戸後期に作られた鍋島藩窯(伊万里市)、白石焼(みやき町)の「ひびやき」も数点ずつ展示している。
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