東京海上日動火災保険など損保大手5社は30日、火災保険料の取りすぎ実態調査の結果を発表した。
20日に発表済みの三井住友火災海上保険を加えた大手6社の取りすぎ件数は10万6900件、金額で約56億円にのぼった。
保険金の不払い問題に続く新たな不祥事となり、損保各社は業務の徹底的な見直しを迫られそうだ。
30日発表した損害保険ジャパンは4万2700件(約9億円)、東京海上火災日動が2万6900件(約20億円)、あいおい損害保険が2万900件(約9億円)などとなった。
建物の構造の認定を誤り、規定より割高な保険料を徴収したり、建物の耐火性に応じた割引制度を適切に適用していなかったりしたことが原因だった。
損保各社は取りすぎた保険料について契約者に返還する手続きを進めている。今回の調査は取りすぎの可能性が高い契約を先行して実施し、損保各社は来春までに未調査の契約もすべてチェックする方針だ。
また、東京海上日動、あいおい損保の2社は30日、自動車保険の保険金不払い調査の最終調査結果も公表した。新たに判明した不払いは東京海上日動が2万4500件(約25億円)、あいおい損保が4万3700件(約25億円)となった。
これで三井住友海上を加えて3社が自動車保険の不払い調査を終えた。損保ジャパンなど3社は4月以降に公表する予定だが、これまでに判明した自動車保険の不払い総額は6社で230億円を超えた。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070330i513.htm?from=main5