面会した原告らによると、下村氏は「安倍首相の声と思って聞いてほしい」としたうえで、「政府としてもみなさんと痛みをできるだけ共有したい。与党と一体となって解決に向けて取り組んでいく」と話したという。
また下村氏は、安倍首相から「訴訟とは別に、解決できることがあれば努力する」などと指示されたといい、与党にも肝炎対策を勉強・研究するよう働きかけると明言した。
これを受け、原告団は厚生労働省で記者会見した。薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さん(50)は「私たちは何度もノックしましたけれども、やっと、重くて固い扉が開きました」と声を詰まらせた。鈴木利広弁護団長も「政府が訴訟を含めて、解決に向け対応すると受け取った。ゼロ回答ということはないだろう」と評価した。
23日の東京地裁判決後、原告団は解決に向けた協議を柳沢厚労相に求め、拒否された。このため28日から夜を徹し厚労省前で抗議の座り込みをしていたが、30日、座り込みを解除した。