バグダッド北部シャーブ地区では29日午後、買い物客で込み合う市場で、爆薬を身につけた男2人が相次いで自爆。少なくとも76人が死亡し、100人以上がけがをした。その多くは、休日の金曜日を控えて食品などを買う女性やその子どもたちだったという。
バグダッドでのテロとほぼ同じころ中部ハリスで、自動車爆弾が市場や警察署近くの検問所で爆発。現場に向かう警察車両をめがけ、3発目の爆弾が爆発した。迫撃砲の攻撃もあったとの情報もある。
イラク治安当局は30日、北部タルアファルの警察官ら18人を再拘束した、と発表した。18人は、スンニ派過激派がシーア派市民ら85人を殺害した自爆テロの報復として、スンニ派市民50人以上を射殺したとされる。イラク治安機関ではシーア派が力を握り、民兵組織にも浸透。これまでもバグダッドなどでスンニ派の殺害事件が起きている。イラク駐留米軍のペトラエウス司令官は29日、この事件で警察官らの関与を指摘していた。