高松市の栗林公園にあるソメイヨシノの標本木で28日、花が約10輪咲いているのが確認され、高松地方気象台は桜の開花を宣言した。開花は昨年より1日遅く、平年より2日早い。「今年もきれいに咲いた。ほっとしました」。現地で開花を認定した同気象台観測予報課の木山保世さん(60)は31日で定年を迎える。
気象庁に勤務して約40年、自然を相手に「気象は変化が激しく予測は本当に難しい」。とくに今年は気象庁の開花予想のミスもあり、「桜を待ち望む人に迷惑をかけた」と言い、つらい思いをした。それでも、ぽつぽつと咲いた桜を見つめ「開花を見届けるのが、最後の仕事になった」と感慨深そうだった。
木山さんは退職後、4月からは故郷の高知県で暮らすという。「何とか在任中に咲いてくれた。桜が、私の第二の人生に花を添えようとしてくれたのかもしれませんね」
同公園でのソメイヨシノの見ごろは4月4日ごろからと見ている。
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