パイオニアは28日、ブラジル国内のカーオーディオ需要の増加に対応するため、現地生産子会社の生産能力を約2倍に拡大すると発表した。投資額は15億円。生産能力を現在の年50万台から2010年3月期をめどに同100万台規模に増強する。タイ、中国に続き、ブラジルでも増産体制を構築し、自動車の普及が進む新興国で需要を取り込む狙いがある。
全額出資子会社のパイオニア・ド・ブラジルがマナウス市内に新工場を建設、08年4月に稼働させ、現工場を閉鎖する。
パイオニアは03年にブラジルのカーオーディオ市場に参入しており、生産能力の不足が予想されるため新工場を建設する。
パイオニアはタイ、中国でもカーオーディオの生産能力を8月までに大幅に増強する計画で、両国で合計20億円を投資する。カーオーディオは日米欧の市場が頭打ちで新興市場の開拓が課題になっている。当面、普及価格帯の製品を投入することでシェアを拡大していく方針だ。