同校によると、1日の卒業式で卒業生314人に渡した卒業証書のすべてに校長印がなかった。今年度、印刷業者を変更した際に校長印の印刷指示を忘れていた。証書は式の数日前に届いたが、誰も確認しなかったという。保護者の連絡を受け、後日押印した。
卒業アルバムも式に間に合わなかった。昨年10月、校正の修正を業者に指示したが、2月下旬に届いたアルバムにミスが発覚、修正作業が遅れたという。今月14日に業者が生徒宅に発送した。
20日の修了式では、1年生2クラスの計78人に通知表を配れなかった。40代男性の担任教諭は通知表を作成したが「忙しくて配るのを忘れた」と話しているという。30代女性の担任教諭は体調が悪かったため修了式当日の生徒の出欠を書き込めず、配れなかったという。
同校から報告を受けた県教委は26日、松尾校長に口頭で厳重注意した。松尾校長は「卒業生と生徒、保護者らに迷惑を掛け、申し訳ない。事務手続きや確認事項を今後徹底させる」と話す。県教委高校教育課は「あり得ないこと。県内外を問わず、聞いたことのないミスだ」と驚いている。