2月にあった秋田経済法科大学付属高校(秋田市下北手桜)の専願入試で、合格者が前年の半数以下になっていたことがわかった。高校側が合格基準を上げたためだが、中学校側への説明に不十分な点があり波紋を広げている。
同校によると、専願試験は、「合格した場合、ほかの高校を受験しない」という条件で募集。一般の受験者よりも科目数が少ないなどのメリットがある。
前年度は139人が受け、135人が合格。例年「ほぼ全入」だったが、今年度は合格基準を厳しくし、受験者138人中、56人しか合格しなかった。
これに驚いたのが中学校側だ。県中学校校長会の菊地重昭会長(同市立山王中学校長)は、「情報交換会などで説明がなかったので、従来と同じだと思っていた」と言う。事前に事情がわかっていれば、進路指導にも生かせた、というわけだ。
一方、同高校の嶋田耕也校長は「新年度から校名も変わり、学力的に上がっていく高校にしなければならない」と取材に対して説明。中学校側には昨年秋、試験科目数を従来の2から3に増やすことや、全体の定員を減らすことを伝えたため、「説明はした」と思っていたという。
今回の「大量不合格」を受けて、県教委は3月にあった公立高校の後期試験で配慮。五城目高校など4校で定員以上の合格者を出したが、「高校浪人」がどれだけ出たのか、まだ把握できていないという。
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