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2007年03月29日(木) 00時00分

県議選 73人が準備/全区、選挙戦見通し朝日新聞

  県議選が30日告示され、県内でも統一地方選の前半戦がスタートする。前回比で定数は4減の49となり、選挙区は22から15に再編。28日現在で計73人が立候補を予定している。無投票となる選挙区はない見通しで、24年ぶりに全選挙区で投票が実施される公算が大きい。投票は4月8日(一部離島は7日に繰り上げ投票)で、即日開票される。

  立候補予定者の党派別内訳は自民34人(党籍証明を含む、前回36人)、民主5人(3人)、公明4人(4人)、共産4人(5人)、社民1人(1人)、諸派1人(0人)、無所属24人(23人)。

  萩市・阿武郡区の自民現職3人はいずれも自民推薦の無所属として立候補する予定。民主は無所属の新顔と元職2人を推薦する。連合山口は民主公認・推薦の立候補予定者を中心に11人を推薦している。

  新旧別では現職41人、新顔29人、元職3人。女性は前回、過去最多の8人が立候補したが、今回はいずれも現職の5人以外に動きはない。

  世代別では50代が最も多く、34人と全体の半数近くを占める。60代22人、40代7人、30代5人、70代4人、20代1人と続く。平均年齢は55・8歳。

  県議会は現在49人(欠員4)のうち最大会派の自民党が36議席と7割強を占める。自民現職のうち7人が引退を表明し、萩市・阿武郡区で必ず1人は議席を失うこともあり、自民と「非自民」の勢力図がどう変化するのかが一つの焦点だ。

  前回は過去最多の9選挙区で無投票となり、いずれも自民現職の11人が当選。今回は民主の公認・推薦候補が過去最多で、政党の推薦を受けない無所属候補が名乗りを上げたことなどから、一転して無投票区はなくなりそうだ。大島郡区は20年ぶり、下松市区は12年ぶりの選挙戦となる見通し。

  03年4月発足の周南市に始まり、「平成の大合併」で県内は56市町村から22市町に再編された。それに伴い、旧徳地町が防府市・旧佐波郡区から山口市区へ、旧大和町は旧熊毛郡区から光市区へ入るなど、各選挙区の姿も大きく変わる。

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  ◆ 各党かく戦う ◆

  県議選に候補者を擁立する各政党に、今回の県議選の位置づけと有権者に何を訴えていくのかを聞いた。

  ■ 自民党県連・河野博行会長 安倍内閣のもと「成長で活力」をスローガンに「美しい国、日本づくり」に向けて戦う。地域間格差のない、自立した地域づくりを目指して県政を推進するため、党公認・推薦候補の必勝を期して全力で臨む。

  ■ 民主党県連・平岡秀夫代表 県議選が全選挙区で争われることを歓迎したい。これからは地方の時代であり、県政をチェックし、政策提言できる議員が必要だ。党公認・推薦候補は全員がその資質を備えた人材であり、全員当選を目指す。

  ■ 公明党県本部・桝屋敬悟代表 地方分権が進む中で明日の生活を決める重要な選挙。現場力、実現力のある議員を選ぶ選挙だ。与党の一員として少子化対策や中小企業支援策などを実現してきた党の実績を訴え、現職4人の完勝を果たしたい。

  ■ 共産党県委員会・山本丈夫委員長 暮らしや福祉を守る政治が今こそ必要。県政は国の言いなりで県民に冷たい。4議席を獲得することで県民の願いの実現を目指す。憲法を守り、米軍岩国基地の強化は許さない、というのが県民の心だ。

  ■ 社民党県連合・原田正選対委員長 生活格差の解消、福祉優先、生活の安心安全、雇用の安定、恒久平和を求める県民が増えている。「なくそう格差、いかそう憲法9条、つくろう平和と福祉」を中心に訴え、議席を守り抜く。

http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000703290004