教員給与をめぐっては、昨年成立した行政改革推進法で「人材確保法の廃止を含めた見直し」が盛り込まれ、優遇分に相当する給与の2.76%の削減で政府・与党が合意している。しかし、伊吹氏は「2.76のカットはやらなければならないが、別途2.76を要求することや、2.76を上回る予算要求をすることも可能」と述べ、08年度予算の概算要求では実質的に現状維持以上を求める考えを示した。
人材確保法の優遇部分の削除は、財務省が07年度からの実施を主張していたが、伊吹氏と尾身財務相が昨年末、1年先送りすることで合意。文科省が優遇の実質維持を主張すれば、財務省が反発する可能性は高い。
中教審は答申で「教員の職務の重要性を考え、安定的に優秀な人材を確保していくためにも、人材確保法を堅持することが必要」と指摘。政府が「真摯(しんし)に対応」することを求めた。さらに、副校長や主幹、指導教諭などの職や勤務実態に応じた処遇とし、給与にメリハリをつけることも求めている。
http://www.asahi.com/national/update/0329/TKY200703290306.html