東京都知事選に出馬している前宮城県知事の浅野史郎氏は27日夜、現職の石原慎太郎知事が推進する「2016年夏季五輪招致」を中止する考えを表明した。選挙戦で石原氏にリードを許しているため、対立軸を明確にすることで支持拡大を狙ったとみられる。
「都知事になったら中止する。選挙戦を通じて多くの都民の声を聞いたが、『ぜひ、五輪招致を』という声は1つも聞かなかった」
浅野氏はこう語った。
これまで浅野氏は「五輪招致の全面的な見直し」を掲げていたが、その賛否については「都政に数多くある課題と比較し、優先順位がどうなるかを検討しなければならない」といい、態度を明確にしていなかった。
浅野氏の方針決定で、都知事選の主要候補の中では、石原氏を除く全員が五輪招致反対を公約に掲げたことになる。
ZAKZAK 2007/03/28