買収提案をめぐるサッポロホールディングスと米投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドの攻防が、29日開かれるサッポロの定時株主総会でヤマ場を迎える。
新買収防衛策導入議案の成立を巡って、委任状の争奪戦が水面下で繰り広げられているが、サッポロの安定株主は4割に達したとみられることから、スティール側は厳しい戦いを強いられているようだ。
サッポロの昨年12月時点の株主構成は、国内金融機関約32%、個人などが約21%、スティール約18%、国内法人約15%、外国法人約12%、国内証券会社約2%。
国内金融機関などにはサッポロが説明に回っており、「4割は安定株主として確保できた」(関係者)という。
あとは個人株主の動向がカギを握るが、今回の株主総会は注目度が高いため、議決権行使比率が従来の約70%から10%程度上がると予想されている。その個人株主も「一部が賛成に回ることが確実」(同)という。
スティール側は2回にわたって委任状勧誘の案内を全株主に出すなど、必死の攻勢を続けている。
ZAKZAK 2007/03/28