[ロンドン 27日 ロイター] 英国では日本発の「マンガ」の人気が高まっており、シェイクスピアの戯曲や聖書を漫画化する出版社も登場している。また英語訳された「フルーツバスケット」や「鉄腕アトム」といった漫画の人気も非常に高い。
専門家らは、すでに米国やドイツ・フランスでは人気の漫画に興味を持つことで、より多くの人が日本を知ろうとする意欲を持つと指摘。そのことが、最終的には日本経済を後押しするとの見方を示している。
3月に入って英国とアイルランドで開催された漫画コンテストで新人賞を受賞したジョン・アッグス氏は「英国では漫画を取り巻く状況は相当に熱くなっている」と述べた。
また同コンテストを主催した漫画出版社TOKYOPOPの英国事業責任者、デニス・マクガーク氏は「われわれは英国でゼロから出発し、今ではビジネスが毎年2倍に成長している」とコメント。
日本の漫画の英訳版などを出版している同社の昨年の英国での売上高は200万ポンド(約4億6000万円)。今年は400万ポンドを目指しているという。
同国での漫画の影響力は新たな分野にも拡大しており、キリスト教関連書籍の出版社が同国初となる「漫画版聖書」の発行を決めたほか、3月1日にはシェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」と「ハムレット」の漫画版も発売されている。