除名による影響はイメージ低下のほか、放送局が分担して放送するスポーツの国際大会が放送できない。来年夏の北京五輪で、フジ系列が中継を担当する種目について2府4県(兵庫、奈良、滋賀、和歌山)で視聴できない可能性もある。
除名理由について、会見した民放連の広瀬道貞会長(テレビ朝日会長)は「さらに多くのねつ造が明らかになった。以前から問題提起、疑惑の声があったのに、真剣に対応しなかった経営陣の責任は極めて重く、放送界への信頼を失墜させた」と説明した。
同局はすでに、会員活動停止処分を受けているが、除名となれば原則、無期限。復帰には「再発防止を実行しているかどうか、地元他局が判断することになる」(広瀬会長)という。
過去に除名処分を受けた静岡第一テレビ(スポットCM代金の不正授受問題)は、99年3月から00年8月まで1年5カ月。仮にほぼ同じ期間なら、復帰は来年秋以降になる。ただし、民放連スタッフは「静岡の時はシドニー五輪があり、視聴者に迷惑は掛けられないと、地元他局から声が出て復帰した」と話した。
フジ系列による中継全面取りやめの可能性もある。フジテレビは「現段階でコメントすることはできない」とした。