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2007年03月28日(水) 02時26分

ごみ焼却炉談合、5社に270億円の課徴金命令 公取委朝日新聞

 全国の自治体などが発注したごみ焼却施設の建設をめぐり、大手メーカーが談合を繰り返したとされる事件で、公正取引委員会は27日、三菱重工業など5社に対し、過去最高額となる約270億円の課徴金納付を命令したと発表した。各社は独占禁止法違反を認定した公取委の審決を不服として東京高裁に審決取り消し訴訟を起こしており、納付命令に対しても異議を申し立て、審判で争うとみられる。審判開始が決まれば、納付命令はいったん失効する。

 ほかに命令を受けたのは、JFEエンジニアリング(旧日本鋼管)、川崎重工業、日立造船、タクマ。公取委は各社が95〜98年、「ストーカ炉」の入札で談合したとしている。期間中に5社が受注した35件のうち、32件が談合によるものだったと認定。受注総額約4500億円をもとに、課徴金額を算定した。

 一つの事件での課徴金額はこれまで、昨年に納付命令が出た橋梁(きょうりょう)談合での44社に対する約129億円が最高だった。

 公取委によると一連の談合では全国の地裁で住民らが各社を相手取った訴訟を起こし、少なくとも15物件について一審判決が出ている。東京地裁が今月20日に東京都発注工事で97億円の返還を命じるなど、うち13物件で住民側が勝訴し、控訴審も争われているという。

http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200703270543.html