青木保氏
文化庁長官に民間人が起用されるのは、作家の今日出海氏、三浦朱門氏、心理学者の河合氏に続いて4人目。起用について、伊吹文部科学相は27日の閣議後の会見で「(文化庁長官には)最高の文化人、国際感覚のある文化人をとの理由でお願いした」と話した。
青木氏は日本民族学会(現日本文化人類学会)元会長。バンコクの仏教寺院で修行、托鉢(たくはつ)した経験をまとめた「タイの僧院にて」など、著書は数多い。論壇でも比較文化論の視点で、民族問題から大衆文化まで、様々なテーマを論じてきた。
近年は国の文化政策や文化外交を研究し、日本文化を世界に向けて発信する方策や、文化庁の権限強化などについて発言している。94〜96年、朝日新聞紙上で「論壇時評」を執筆した。