県警では「テレビに出て目立ちたい」という心理が、大規模な集団暴走を誘発したとみている。
一方、日本テレビ総合広報部は「撮影予定を事前に伝えたり、暴走行為を依頼したようなことはない。少年らに電話したのは事実だが、彼らの考え方を知る通常の取材の範囲内だった」と関与を否定した。
また、この日の定例社長会見でも久保伸太郎社長が「スタッフが警察に事情を聴かれたこともない」と語り、この日の朝刊で「日テレ集団暴走誘発?」と報じた産経新聞に対し「抗議や訴訟を含めて検討中」とした。
県警によると、前橋駅周辺では、昨年7月22日深夜から23日未明と、30日未明の2回、集団暴走があり、蛇行運転をしたり、パトカーを挑発するなどした。日テレから委託を受けた番組制作会社がこの様子を撮影し、同番組内で8月28日に「パトカー囲み集団挑発・憤激!群馬県警VS暴走族」(約20分)として放送した。
県警は暴走に加わった少年ら39人から事情を聴き、14〜26歳の男女23人を逮捕。一部が調べに対し、1回目の撮影時か撮影後に、番組スタッフから「来週また撮影に来る」などと2回目の撮影があることを知り、仲間を誘って集団暴走したと認めているという。スタッフから携帯電話に連絡があったことも履歴から判明している。