イタル・タス通信によると、胡主席はモスクワ到着後「訪問が両国関係の深化に新たな弾みをつけると確信している」と述べた。インタファクス通信はロシア大統領府の見方として「北朝鮮の核問題を巡る6者協議での合意の実現が第一に話し合われる」と伝えた。米朝間の金融問題で休会している協議の見通しなどについて意見を交換するとみられる。
イラン問題では、中ロ両国は国連安全保障理事会の場で厳しい追加制裁を求める米国を牽制(けんせい)する場面が目立った。今回の共同声明にも一極支配に反対する立場が盛り込まれると見られる。
一方、昨年3月のプーチン大統領訪中時の目玉だったロシアからの石油・天然ガス供給協力は、その後目立った進展がなく「空転している」(ロシア・コメルサント紙)との見方がある。シベリアから中国への石油・ガスパイプライン建設の見通しが示されるかどうかも注目されている。