ライフ住宅ローンは96年創業。経営破綻(はたん)した旧日本長期信用銀行(旧長銀)系で、03年4月、長銀の営業基盤を引き継いだ新生銀行がグループ化した。06年3月期の融資残高は約1000億円。
ライフ住宅ローンの融資先は、レストランやベンチャー企業経営者など自営業者が中心。一般に自営業者向け融資は会社員や公務員に比べ審査が厳しいとされる。同社は独自の営業審査を導入することで、銀行から借りにくい顧客も対象に融資しているという。
住友信託は、投資信託や住宅ローンの販売など個人向け部門の強化を急いでいる。個人中心の大手銀行とは異なる顧客層を持つライフ住宅ローンの買収を通じ、新たな顧客基盤の獲得を目指す。
住友信託は05年に松下電器産業子会社の松下リース・クレジットを買収したほか、不動産担保金融ファーストクレジットなどを相次いで買収。第二地銀の八千代銀行(東京)に資本参加するなどメガバンクと一線を画し、独自に規模を拡大する戦略をとっている。
新生銀行は昨秋から楽天と折半出資で住宅ローン会社の「楽天モーゲージ」を運営。事業分野で重複するライフ住宅ローンを売却し、グループのスリム化を図る。