事故車両(左)から救援に来た車両に乗り移る乗客=25日午後4時23分、東京都品川区で
警視庁高輪署や東京消防庁の調べでは、クレーン車は現場の都道で同2時半ごろから、信号機の支柱に地名表示板を設置する作業中だった。アームの長さは約12メートルで、表示板をつり下げ中、走行中のモノレールの先頭車両左側と接触。車輪を守るグラスファイバー製のマウントカバーが大きく破損し変形した。
車両はその後自力で約900メートル走行したが、変形したマウントカバーがホームと接触する恐れがあるため、天王洲アイル駅の直前で停止。同4時20分ごろから、隣の上り線に別の列車を横付けし、車両のドア間に鉄板のブリッジ(幅75センチ、長さ3メートル)を渡して乗客を移動させる救出作業を開始。同40分ごろには天王洲アイル駅で乗客らの降車が終わった。乗員1人と乗客131人にけがはなかったが、37歳の女性が気分が悪くなったとして病院で手当てを受けた。
事故の影響で、東京モノレールは午後7時40分すぎまで約5時間、運転を見合わせ、上下計130本が運休、約3万人に影響が出た。
東京モノレールによると、列車と作業車両の衝突事故は、最近では01年4月と06年7月にあった。いずれもけが人はなかったという。
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200703250209.html