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2007年03月24日(土) 18時48分

BDA資金返還、財務長官と最終決定 米国務長官明かす朝日新聞

 ライス米国務長官は23日、北朝鮮にマカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)で凍結中の関連資金を全額返還する決定は、ポールソン財務長官と緊密に協議して下した、と記者団に明らかにした。資金の送金ができずに北朝鮮が反発し、6者協議が休会した事態について、長官は「あまり予期していなかった」と述べ、準備が万端ではなかったことを認めた。

 BDA問題をめぐっては、核放棄の取り組みを優先させて凍結解除を求めた国務省と、法執行の立場から厳格な対応を求めた財務省が対立していたとされる。

 ライス長官は決定について「ポールソン氏と何時間も直接話し合った」と述べ、財務省と共同歩調をとったことを強調。米国内では全額返還を批判する声もあるが、「返還の政策決定はすでに下された」として方針を変えない考えを示した。

 米政府はBDAの北朝鮮関連資金について不法活動とのかかわりを指摘しており、このために送金ができなくなっているとの見方が強い。

http://www.asahi.com/international/update/0324/013.html