自国の核開発が平和利用だと主張するイランは、大統領の出席により、国連安保理の追加制裁決議案の採択に何らかの影響を与えようともくろんだ。だが安保理では、決議案が24日に採択されることが確実となったため、出席を取りやめたと見られる。
米国務省は、大統領や30人を超す側近ら代表団へのビザをすでに発給したとしている。だが、イランのホセイニ報道官は「米国側の不注意により、代表団と(大統領専用機の)搭乗員に対するビザ発給が遅れ、大統領が出席できなくなった」と批判。安保理には、代わってモッタキ外相が出席するという。
大統領の安保理出席については、イランの指導部内でも、「出席しても決議を阻むなどの大きな成果はない」として、出席に反対する声も伝えられていた。