赤いコスチュームに身を包み、24日の自由に臨んだ安藤選手。演技を終え、一瞬、ほっとしたような表情を見せた。得点が表示されると驚きの声を上げ、喜びの涙を流した。
「すごい。私も頑張らなければ、と気合が入った」。小学生のころ、同じ名古屋市のクラブで安藤選手や浅田選手とともにフィギュアを学んだ松村早葵(さき)さん(19)はそう祝福した。
安藤選手から最近、一緒に表彰台に上った小学生のころの写真をメールでもらったという。トリノ五輪では15位に終わったが、「今の演技には『勢い』が感じられる。楽しんで滑っていた子どものころの気持ちを思いだしたのかな」
「安藤選手と真央ちゃんのワンツーフィニッシュということで、うれしくて仕方がない」
両選手が在学する大学、高校を運営する梅村学園の梅村清弘総長理事長(69)は、愛知県豊田市の自宅でテレビ観戦した。
梅村理事長は、安藤選手の優勝について「トリノ五輪後、体調を崩して苦労していたが、苦難に耐えて耐えて、ついに栄冠をつかんだ。敬意を表したい」と話した。